【レビュー】無限のフロンティアEXCEED:とにかくコンボを叩き込むRPG

ゲームをする人は好きであろう「コンボ」の一つの究極系を実現したゲーム「無限のフロンティアEXCEED」
敵に反撃の暇を与えず連続攻撃を叩き込み、ド迫力のカットインからド派手な必殺技で締める。
その楽しさを少しでも伝えたいレビュー。

ジャンルRPG
プラットフォームニンテンドーDS
発売日2010年2月25日
発売元バンダイナムコゲームス
開発元モノリスソフト

※ 今作は「無限のフロンティア」の続編にあたります

総評

このゲームの最大の魅力であるコンボが簡単で爽快感があり最高に面白く、いろんな世界から参戦するキャラ達のポップな会話劇も見所の一つ。しかし、これだけ戦闘が楽しいゲームなのに敵やボスのバリエーションが乏しいところが少し残念だった。

ストーリー
 (3.5)
キャラクター
 (4)
戦闘システム
 (4)
やりこみ
 (3.5)

良かったところ
・兎にも角にもコンボが簡単・ド派手・爽快感がある
・キャラの個性が強くテンポの良い会話劇が面白い
・2周目引継ぎがあり、周回プレイだけの要素があるのでやりこめる

気になったところ
・少し敵のバリエーションが少ない
・雑魚戦が面倒に感じることがある

ド迫力・ド派手なコンボバトル

本作はスパロボのDNAを引き継いだ作品なので戦闘の演出はスパロボのようなものだが、シミュレーションRPGではなくアクションに近いRPGなので自分でボタンを押して攻撃を組み立てることができ、バランスがしっかりしていて戦略性のある戦闘が楽しめるようになっている。

ボタン一つで簡単に出せる攻撃

攻撃には通常攻撃・支援攻撃・援護攻撃・必殺技の4つあり、どれもボタン一つで発動することができるので簡単にコンボを組み立てることが出来る。

攻撃を開始すると敵を高く打ち上げたり、画面の端に叩きつけて跳ね返ってきたりするのでタイミングよく次の攻撃につなげることで敵を空中に固定してコンボを組み立てるのだがこれが面白い。攻撃の種類によって発動タイミングが微妙に違っていたり敵に重さが設定されているので空中に固定するのが難しかったりして毎回ちょっとした緊張感があり最後までコンボを繋いだ時は達成感がある。その分、敵を途中で地面に落としてコンボが途切れた時の悔しさもかなりものだけど…

きろく
きろく

溢れんばかりのダメージ表示もゲーマーは大好き。

ド迫力なカットインの魅力

必殺技はもちろん支援攻撃や援護攻撃で登場するキャラクターが画面いっぱいにアニメーションによるカットイン演出が入る。普通カットインは一枚絵だったりちょっとしたアニメーションだと思うが、無限のフロンティアEXCEEDではかなり動いてくれる。攻撃の合間に入るので、コンボにメリハリができて見ごたえのある戦闘演出となっている。

男性キャラのカットインはかっこよく、女性キャラのカットインは色んなところがドアップになり…揺れる。どこがとは言わないが…とにかくド迫力なカットインで見ていて楽しい。

きろく
きろく

MOMOの揺れるスカート、錫華姫の踊るアニメーションは見応えあり!

ド派手な必殺技

各キャラクターには「単体に超高威力」と「複数に高威力」2つの必殺技があり、F.GAUGE(フロンティアゲージ)がMAXになると発動することができる。ゲージは通常攻撃や支援・援護攻撃で少しずつ溜まっていくので頻繁には使えないが、その分威力が高くザコ敵なら一撃でボスには大ダメージを与えることが出来る。
ド迫力なカットインが入りド派手な連続攻撃は非常に見応えがあり、必殺技でコンボを締めるのはすごく気持ちいい。
しかも必殺技でトドメを刺すと獲得経験値が1.2倍になるので攻略的にも必殺技は有効だったりする。

きろく
きろく

必殺技演出の時にBGMが変わるのもカッコイイ!

ただ楽しいだけじゃない、コンボには意味がある

通常攻撃は最大で5回出すことが出来るがCOM(行動ポイント)が必要になり戦闘開始時は100ポイントある。通常攻撃はレベルが上がると色々と習得するので、その中から5つ選択して設定し、戦闘時にAボタンを押すごとに順番に発動するという仕組みになっていて、攻撃によって消費するCOMの量が変わってくる。
そのCOMは1ターンに50回復するのだが、それ以外にも敵を攻撃した時のコンボのHIT数÷10の値だけ回復するので毎ターンしっかり5回攻撃をしようと思うと常にコンボを途切れさせずCOMを回復しないといけない。

また、スパロボと同じように精神コマンドがある。精神には魂(ダメージ2倍)や根性(体力回復)など様々な効果があり、このゲームにおいてかなり使用頻度が高い。しかし精神を使うためのSP(精神ポイント)はそんなに潤沢にあるわけじゃないのだが、戦闘終了時に最大HIT数÷10%回復する。

コンボはただ派手で楽しいだけじゃなく意味があるので、常に敵を落とさず上手にお手玉してHIT数を稼ぐことで有利にゲームを進めることが出来る。

思いのほか整った戦闘バランス

コンボを楽しむゲームだと思われたかもしれないが戦闘バランスがよく戦略性がある。ただただコンボをすることだけ考えて戦闘をすると敵からの被弾が多くなり気がつけば辛い状況になることもしばしば…

街で装備を整えダンジョンで雑魚敵を倒しつつレベルを上げボスを撃破してまた次のステージに進む…というのが大半のRPGのプレイスタイルだと思うが、このようにプレイすると通常攻撃・支援攻撃・援護攻撃の全てを使ったとしてもギリギリ敵の体力が残るようなバランスになっている。
攻撃力の高いキャラに攻撃力が上がる装備(装備には武器以外にもアクセサリがある)で戦えばそのギリギリ残る体力を削ることは出来るが、攻撃力が低いキャラもいる。そういった場合は別に「複数に高威力」の必殺技で雑魚敵全体の体力を削るなどの工夫が必要になってくる。

また、素早さの概念があり攻撃順番が明示されているので撃破する順番を意識しながら戦うことで敵からの被弾を減らせるし、状況によっては無傷で戦闘を終えることもできる。

ボス戦では開幕高威力攻撃でキャラを倒してきたり、1ターン終えた後は全キャラの体力が瀕死になるくらいボロボロの状態になるが、これも素早さを調節して敵より先に動けるようにしたり防御力を上げるバフ等を使うことで凌ぐ必要がある。

このように意外と考える必要があるので戦略を意識しつつ戦うことで飽きがくることなく面白い。

きろく
きろく

状態異常も色んな種類があって活用しないと倒しにくいボスがいるし、色々考えながら戦わないといけない。

少し面倒に感じることがある雑魚戦

ここまでド迫力なカットイン、ド派手な攻撃、戦略性のある戦闘の面白さについて書いてきたが、逆に言えば常に「ド迫力・ド派手・戦略」な戦闘になりがち。雑魚でも油断すると高火力な攻撃が飛んでくるので気が抜けない。
常にコンボを途切れさせないように、被弾しないように…を意識する必要があるのが少し面倒に思うことがある。

とはいえ、雑魚戦は「逃走」を選択することができるし、ほぼ成功するので面倒であれば逃げればいい。三十六計逃げるに如かずである。

個性が爆発しているキャラ達

テンポのいい会話劇

敵味方みんな個性が激しいのだが、そんなキャラ達の軽口の叩き合いが今作の魅力の一つで面白いところ。その時々の状況と見た目の特徴に合わせて呼び名が変わるので「今回はそう呼ぶのか…!」と思わせてくれる。。

正直、ストーリーより会話劇のほうが印象に残ってる

様々な世界のキャラが登場する

無限のフロンティアのオリジナルキャラ以外にもゼノサーガからKOS-MOSとMOMO、スパロボシリーズからアクセルとアルフィミィ、ナムコクロスカプコンからは零児とシャオムウが参戦。
このキャラ達も軽口に参加するし戦闘でも馴染みのある技を使ってくれるので各作品が好きであれば楽しめるはず。

僕はKOS-MOSが好きすぎるので、常に戦闘でスタメンだった!

ダンジョンと手配書ボス

ダンジョンにはギミックがあり、手配書というやりこみ要素があるので飽きないでプレイできる。

マンネリ化しないダンジョン

壁を壊したりパズルを解いたりあちこち調べて謎を解くような仕掛けがあったりと、ダンジョンの攻略は簡単ではあるが飽きさせない作りになっている。仕掛けを解くのにあちこち歩き回るので、自然と雑魚とのエンカウントが増えるが、仕掛けを解いた先に貴重なアイテムがあるので徒労に終わることはあまりないのが良いところ。

手配書と手配書ボス探し

ダンジョンの壁に手配書が貼ってあることがあり、手に入れることでボスの出現場所のヒントがわかるので、それを頼りに探し出すことが出来る。
手配書のボスはストーリーのボスとは違いコンボするだけでは倒しにくく工夫が必要なので戦うのが面白い。
強敵ではあるが倒すと大量の資金と貴重なアイテムが手に入るため、冒険の合間に探して戦うと戦力強化にも息抜きにもなっていい。

最後に

ストーリーについて触れてなかったので最後に軽く…前作「無限のフロンティア」から3ヶ月後の世界で、主人公のアレディがアルクオンというロボットの捜索とヒロインのネージュを護衛するというところから始まり、いろんな世界の事情に流され世界を巡ることになる。
途中伏線のような表現が大量に出てくるが、基本的にはアルクオンの捜索とネージュの護衛というのを目的として行動するので分かりにくくはない。

コンボを繋ぐことが苦手な人はこのゲームはクリアすることが難しいかもしれないが、アイテムを使えば精神コマンドは使い放題だし回復も簡単にできて難易度自体は高くはないので、万人にオススメ出来るゲームではないが「簡単でド迫力でド派手な戦闘」が好きであれば楽しめるゲームになっていると思う。

最後に…
現行機で続編を作ってください。
お願いします!

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